ベトナムにおける日本語教育分野でのアクティブラーニングの応用性〜ハノイの大学における日本語教育の事例〜

ベトナムと日本との外交関係はベトナムにおける日本語教育に大きな影響を与えていると言える。さらに日本語教育が広がるにつれて、外交関係だけでなく、経済分野、文化、社会などにまで影響が出ている。したがって、ベトナムにおける日本語教育の質は両国の政府の注目の的になっている。現在、ベトナムにおける日本語教育は初等・中等・高等教育で行われ、学校教育以外の機関も少なくない。しかし、最も早めに導入されたのは高等教育である。そこで本研究では、高等教育段階には日本語教育はどのようなものなのかを明らかにしたい。  近代化・工業化に伴いベトナムの教育は人材育成が中心となり、大卒者は高等教育段階で学んだ専門知識のみな...

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Bibliographic Details
Main Author: Trần, Minh Anh
Other Authors: 宮崎里司 
Format: Theses and Dissertations
Language:Japanese
Published: 2020
Subjects:
Online Access:http://repository.vnu.edu.vn/handle/VNU_123/89430
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Institution: Vietnam National University, Hanoi
Language: Japanese
Description
Summary:ベトナムと日本との外交関係はベトナムにおける日本語教育に大きな影響を与えていると言える。さらに日本語教育が広がるにつれて、外交関係だけでなく、経済分野、文化、社会などにまで影響が出ている。したがって、ベトナムにおける日本語教育の質は両国の政府の注目の的になっている。現在、ベトナムにおける日本語教育は初等・中等・高等教育で行われ、学校教育以外の機関も少なくない。しかし、最も早めに導入されたのは高等教育である。そこで本研究では、高等教育段階には日本語教育はどのようなものなのかを明らかにしたい。  近代化・工業化に伴いベトナムの教育は人材育成が中心となり、大卒者は高等教育段階で学んだ専門知識のみならず実践的な能力などの即戦力も要求されている。したがって、他の分野と同じく言語教育の分野でも大卒の言語学習者の最終目的はその言語を手段として仕事などに活用できることにある。日本語教育も例外ではない。そのため、高等教育では様々な方法で改善が行われており、改善方法の中で一番注目されているのは伝統的な教授法から学習者を中心とする教授法への切り替えである。学習者を中心とする教授法はアクティブラーニングの主要な概念と言える。21世紀の世界で、高く評価されているアクティブラーニングはベトナムにおける日本語教育ではどのように位置づけられているのかを明確にしたい。 本章では、最初に理論的な背景を通じてアクティブラーニングの誕生そしてアクティブラーニングの必要性を説明する。そして、ベトナムにおける日本語教育の略史を背景として述べる。なぜならベトナムにおける日本語教育の略史を通して、ベトナムの日本語教育の発展過程などが見られ、特に高等段階における日本語教育がどのような役割を持っているのかも理解できるからである。また、外国語教授法の略史の背景にはベトナムでの外国語教授法の位置づけが分 かる。さらに、ベトナムの外国語教授法の変遷を見ながら、その外国語教授法は日本語教育にどのように影響を与えているのか、また、ベトナムの高等教育段階の日本語教育には日本語教師の教授法の理解とアクティブラーニングの導入が必要であるかどうかについても考えていきたい。